年末調整の前に―「地震保険料控除」の上限と、控除証明書の準備
11月は、勤務先から年末調整の書類を渡される時期です。10月には生命保険料控除についてお伝えしましたが、今回は「地震保険料控除」を取り上げます。国税庁の公開情報をもとに、控除額の上限と、書類を書く前の準備をまとめました。
地震保険料控除とは
特定の損害保険契約等の地震等損害部分の保険料や掛金を支払った場合に、所得税の控除を受けられる制度です(対象は所得税です)。どの契約が対象になるかは、国税庁のタックスアンサー(No.1146)で確認できます。
控除額の上限
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 地震保険料 | 年間の支払保険料が5万円以下なら、支払金額の全額。5万円を超えると、一律5万円 |
| 旧長期損害保険料 | 支払保険料が1万円以下なら全額。1万円超2万円以下なら、支払金額の2分の1に5,000円を加えた額。2万円超なら1万5,000円 |
| 両方がある場合 | それぞれ計算した額の合計で、最高5万円 |
※同じ契約で、地震保険料と旧長期損害保険料の両方を支払っている場合は、納税者の選択で、どちらか一方の控除を受けます。
「旧長期損害保険料」とは
平成18年の税制改正で損害保険料控除は廃止されましたが、次の要件をすべて満たす長期の契約は、経過措置として地震保険料控除の対象にできます。
- 平成18年12月31日までに締結した契約であること(保険期間の始期が平成19年1月1日以後のものを除く)
- 満期返戻金等があり、保険期間または共済期間が10年以上であること
- 平成19年1月1日以後に、契約の変更をしていないこと
年末調整の前に準備しておきたいこと
- 控除証明書等は、その発行元(保険会社等)から取得します。
- マイナポータル連携を使うと、控除証明書等のデータを一括で取得できます(マイナンバーカードが必要です。有効期限にご注意ください)。
- 控除申告書のデータは、国税庁の無償の「年調ソフト」で作成でき、控除額は自動で計算されます。作成したデータは、勤務先の給与担当に提出します。
- 年末調整で控除を受けた場合は、確定申告書への添付や提示は不要とされています。
※提出方法や締め切りは、勤務先によって異なります。勤務先の案内をご確認ください。
ご注意
控除の対象になるかどうか、金額、手続きの詳細は、個々の契約やご事情によって異なります。詳しくは、お近くの税務署、または勤務先の給与担当にご確認ください。この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の保険商品の内容を説明・推奨するものではありません。
出典:国税庁 タックスアンサー No.1145「地震保険料控除」(令和8年4月1日現在法令等)、国税庁「年末調整手続の電子化について」、国税庁 年末調整関連資料
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